第2章:ブドウ畑

北緯45度線

「ワイン ベルト」とも呼ばれる、この地帯はワイン生産に最も適したエリアです。

クアクアリーニ社のブドウ畑は、ボルドーやオレゴンと同様にの北緯45度線沿いにあります。この地帯はミクロクリマ(微気候)の恩恵を受け、ブドウ栽培に最適な地域に位置しており“ワイン地帯”とも呼ばれています。イタリアにおいてはスプマンテのベースとなるピノ・ネーロ種において第1位の生産量を誇っています。

私達のヴィンヤーズ

現在クアクアリーニ社のブドウ畑は、丘の始まる最初の斜面、標高200~300メートルにて、50ヘクタールまで拡張しています。

土壌はいくつかのタイプより構成されています。砂質土壌の西向き急斜面は「サングエ・ディ・ジューダ」のような香りと骨格のある若飲みタイプ赤ワイン用にふさわしく、石灰粘土質土壌の南西向き斜面ではヴィーニャ・プレガーナの「ブッタフォーコ」のような長期熟成向けの力強い個性を持ったフルボディタイプ ワインが造られています。

ポッジョ・アンナ、プレガーナ、グアスカ、アクア・カルダそしてモンタルツォーロはクアクアリーニ社のいくつかの畑から造られています。

私達のクリュ畑

プレガーナ ~ため息をつく木~

伝説か実話か?「プレガーナ」という名の大変眺めの良い丘の頂上に、一本の大きなニレの木があります。昔、この木は「ため息をつく木」と呼ばれていました。なぜならここは恋人達の逢瀬の場だったからです。この村の老人達が語るには、ある二人の愛しあう若者が、家族からの反対にもかかわらず毎週日曜日にここで逢瀬を続けていました。そしてある春の晴れた日、彼らはこの壮大な木に首をくくりつけて命を絶ってしまったのです。その後ニレの木の枝は突然枯れてしまいましたが、なぜか毎年その同じ日にだけ花を咲かせるそうです。その一日だけ・・・。

ヴィーニャ・プレガーナは力強いワインです。すみれ色を帯びたロッソ・ルビー色、ロンバルディアの伝統的ワインの一つで、7つの地域だけがこの偉大なワインを生産するために完璧とされる気候条件と、限られた斜面の土地面積においてのみ生産を認可されています。

その伝統的ワイン「ブッタフォーコ・ストーリコ」がここで生まれます。クロアティーナ種、バルベーラ種、ウゲッタ・ディ・カンネート種をマセラシオンしながら醗酵させて生み出されるフルボディの長期熟成に向いた赤ワインです。2500リットルの木樽内にて12ヶ月間熟成させた後ボトリングします。収穫から36ヶ月を経たもののみ「ブッタフォーコ・ストーリコ」のシンボルである“帆船”が刻印されたボトルによって保証付きでリリースします。

ポッジョ・アンナ ~スカラ座のソプラノ~

その昔、スカラ座のソプラノ歌手の別荘だった、このポッジョ・アンナの領地はモンテヴェネローゾの丘の上にあります。小さな建物を取り囲むように広がるブドウ畑は、常に太陽と接しています。土壌は石灰質に一部粘土質が見られ、力強く、程好いタンニンとやわらかな口当たりの、バランスの取れた赤ワイン、バルベーラ種「ヴィーニャ・ポッジョ・アンナ」が造られています。

ラ・グアスカ

アッペンニーノ・リーグレの最北端に位置するストラデッラの古い城塞が、その力や厳格さを表すかのようにこのブドウ畑を見下ろしてそびえ立っています。険しい斜面の岩の多い土壌で、南向き、自然なままの粘土質がブッタフォーコ「ラ・グアスカ」のブドウに最適で、力強く他には無い個性をこのワインは持っています。

アクア・カルダ

古い温泉の水源から名づけられたこのブドウ畑は常に「サングエ・ディ・ジューダ」の栽培に理想的な場所でした。

砂質土壌で、西向きの暑い時間の日当たりが良い急斜面です。ここで造られるのは甘口の赤ワインで、微発泡で快活なワイン、サングエ・ディ・ジューダ「ヴィーニャ・アクア・カルダ」です。

モンタルツォーロ

モンタルツォーロのブドウ畑は砂岩質です。

昔は採石場で、ここの石がパヴィアのサン・ミケーレ聖堂の建築に一部使用されています。

このブドウ畑から、クアクアリーニ社はオルトレポー・パヴェーゼのブッタフォーコになるブドウを収穫しています。